Force of Will海外ニュース vol.21 “DIversity”

今週もやってまいりました、海外ニュースのお時間です。8月に入り、さらに暑い日々が続いていくとは思いますが「あなたはまだ熱くなれるはずだ」の精神で乗り切っていきましょう!
さて今回はGP Trontoの結果からメタゲームの移り変わりを見ていきます。まずはいつものようにトップ8のルーラー分布からです。


今大会でトップ8最多勢力となったのは最近高い安定感を誇る《再生する命運 ルミア / 紅蓮の聖女 ルミア》です。こちらについては後述いたしますが、今回結果を残したルミアデッキ4つは相当面白い結果になっているのでご期待ください。
ルミアに次ぐのは、こちらも高い安定感とデッキパワーを持つ《救済代理人 リリアス・ペタル / 九尾の狐》です。このデッキもこの海外ニュースの常連デッキとも言うべきデッキですが、こちらも未だ健在のようです。
残る2つのデッキのうち1つはまたもやお馴染み、海外ニュース最多登場回数を記録する《真獣王 プリシア / 転生炎姫 プリシア》ですが、もう1つは最近トップ8になかなか顔を出すことができなかった《決意の少女 シャルロッテ / 聖魂の魔導師 シャルロッテ》です。シャルロッテは日本でも熱心なファンを持つルーラーですが、本記事で紹介してきた大会ではサイドボードでの活躍がほとんどでした。
今回はそんなシャルロッテのデッキから見ていきましょう。


日本のトーナメントシーンで活躍しているシャルロッテのほとんどは闇を主軸にしたコントロールデッキです。しかし今回4位に入賞したシャルロッテはいわゆる「妖精アリス」デッキのルーラーをシャルロッテに変えたような構成になっています。
ルーラー昇華キャンペーンにより生まれ変わったアリスを使った妖精デッキは日本でも海外でも結果を残しており、そのサイドボードにシャルロッテが採用されていることはありました。主にコントロールデッキ相手に対してのサイドカードでしたが、今環境ではコントロールデッキなどが台頭してくることを予想し、そのシャルロッテをスタートからルーラーに据えての入賞...う~ん、良い洞察力を持っていると唸らざるを得ません。
デッキに関してはリゾネイターを強化・保護するアディションやスペルが多少多い以外に変わったところはないので、元より相性がいいプリシアのような速攻デッキとのマッチアップや、シャルロッテの息切れのしにくさが持つ、対コントロール性能の相性の良さが魅力ですね。迫るアリスクラスタのローテーション落ちまでの間ではありますが、遊ぶには持ってこいのデッキだと思うのでシャルロッテ好きの方は是非一度、妖精と共に舞うシャルロッテの姿を拝んでみてはいかがでしょうか?


こちらは優勝の《救済代理人 リリアス・ペタル / 九尾の狐》デッキです。6位入賞の九尾デッキはこちらと全く同じレシピなので、おそらくはチームメイトや友達同士なのだと思います。
前回紹介したデッキ同様、《豆撒き》からの《魔界の亡者》というパッケージを採用しており、《魔界の亡者》がいかに九尾デッキに高い安定感をもたらしているかがわかります。また《魔屍王 レザード》の1枚採用も定番となってきていますね。
そして今回最も筆者の目を引いたのが《復讐の屍王 アーサー》のメイン採用です。以前からサイドでの採用は多くありましたが、九尾デッキが強い今の環境でのメイン採用を筆者は強く推したいと思います。というのも、九尾のミラー戦で最も重要なのが《狂気の詩人 アブドゥル=アルハザード》をいかに生存させ続けるかという点だからです。相手のアブドゥルに対しては《闇の使者 シェイド》や《闇の粛清》を合わせるのが一般的ですが、《復讐の屍王 アーサー》が場に君臨すれば、上記の2種で対応することができなくなります。アーサーのステータス変動効果により《聖風の使い魔 タマ》の条件能力との合わせ技も使えなくなるので、アブドゥルの処理は容易ではなくなってしまいます。こちらもローテーション落ちまでの期間限定ですが、ワンダラーフォーマットでも九尾デッキの強さは健在なので覚えておいて損はないでしょう。


ついにトップ8に1つのデッキしかプリシアが残れない結果となった今大会ですが、その1つがとんでもないことをしてくれました。一般的にはプリシアアグロと呼ばれるデッキなのですが、そう、《雷撃》がメインに採用されていないのです。
これまで紹介してきたプリシアには絶対と言い切ってもおかしくはない程の《雷撃》が搭載されていましたが、これのメインには1枚も相手のライフに直接ダメージを与えるスペルが入っていません。また、最近では多くの採用が見られる《覇者の王剣 シルヴィア》の姿がないのも特徴ですね。
それらのパワーカードがなくとも結果を残せてしまうのが《真獣王 プリシア / 転生炎姫 プリシア》の持つ力で、前回の記事で書いた《命断の鎌 デスサイズ》の採用率低下によりプリシア自身の打点が通りやすくなっているのが起因しているのではないでしょうか。《天上楽器 チャームアルモニカ》がローテーション落ちしますが、それによりこのタイプのプリシアがどのような相棒を見つけるのか、まだまだ研究のしがいがあるようですね。



こちらが冒頭で少し書いた、面白い結果となった《再生する命運 ルミア  /紅蓮の聖女 ルミア》4種です。
今回惜しくも準優勝となったのはこの記事を読まれている方にはお馴染みの「フックルミア」です。基本のパーツは従来のものと変わりありませんが、このデッキでは《聖域のエルフ》や《天風の魔導師 メルフィ》といったウィルを生み出すリゾネイターの採用枚数を大きく減らしています。デッキにスペースがなく、採用を諦めなければならないカードが多かったフックルミアですが、ついにウィルブーストからの《フック船長》プランがなくとも勝ち上がれるだけのパワーを有したという証明なのではないでしょうか。これによりメインから対コントロールデッキにさらに強くなったのもポイントが高いですね。
2つめは3位の「待機ルミア」です。こちらはラピスクラスタ4弾の発売直後にルミア好きの方々が研究していたデッキですが、初めて結果を残しました。《黒き月の友人 / 永劫吸血鬼 御影清十郎》のデッキなどで多く採用されていた《最初の屍者 リザ》と《最後の屍者 メルダー》の潜伏カードにより、《絶風》をめぐる攻防に強くなっています。《風光明媚》が採用できないため、《闇に浮かぶ湖月》や《狂気の詩人 アブドゥル=アルハザード》でリゾネイターを牽制するタイミングさえ間違えなければ脅威となるデッキでしょう。

3つ目は上の2つとはガラリと変わって真っ赤に染まった「バーンルミア」です。これまで見てきたレシピからも想像できるように、多くのプレイヤーがコントロールデッキを意識してデッキを構築しています。このデッキはその最たる例で、とにかく直接火力で押し切る典型的なバーンデッキに仕上げています。その中でも《ジ・アースの曙光》や《閃光の一撃》など要所要所で細かく動けるようにしているのが《真獣王 プリシア / 転生炎姫 プリシア》ではなく《再生する命運 ルミア / 紅蓮の聖女 ルミア》ならではなのではないでしょうか。

最後のルミアは「ルミアリアニメイト」です。《終末の日》で《闇駆ける グリフォン》を呼び出し、ルーラー効果でデメリットを打ち消すのがこのデッキの主な戦術ですが、驚くべきはその魔石構成です。グリフォンの効果でどんどん魔石が増えるとはいえ、ここまでするかと言わせんばかりの17枚!《シュレディンガーの観測》の打ち合いでは間違いなく負けないでしょう(笑)
このデッキはサイド後が鬼門ですので、周りの環境を見て墓地対策が薄いようならこのデッキを選択するのもありだと思います。

環境後期となり、日本のプレイヤーにとっては一番退屈な期間となっていますが、こんな時こそ海外のデッキをコピーするなどして「次に繋げられる何か」を探すことをする期間としていきたいですね。

それではまた次回の記事でお会いしましょう。よいForce of Willライフを!

文:谷田 尚之

谷田 尚之 

Force of Will黎明期から現在に至るまで活躍し続けるベテランプレイヤー。 
日本OPEN優勝をはじめ、その他大会でもコンスタントに結果を残し続けている。 WGP2016日本代表にも選出された。 新しいプレイヤーの育成も熱心に行っており、彼の教えを受け成長したプレイヤーは数多い。

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