ギルの物語|第21話 “零夜の世界”

『何故、そう思うの?』

『時還の力は強大だ。その作られた世界では魔女はおろか、その側近でさえ倒すことは困難だろう。それは零夜が話してくれたことだ。でも今回は違う。10年もの間この作られた世界が保たれており、魔女の力も間接的にしか発揮されていない。魔界門なんてものを通じて、この世界へ尖兵を送るなんてのはその証拠だ。魔女の作った世界ならばその必要はない』

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『だから、この世界はある目的のために魔女でないものが作った世界。それが出来る力を持ち、目的を持っているのは零夜、お前だけだ。魔女が次に来るであろう世界、その世界の10年前の世界を作り上げ、魔女を迎え撃つための準備をしていた。それは俺の力を吸収するという本来の目的とも合致する。時還は自ら作ったかどうかに関わらず魔力を吸収するために作られた世界へと干渉する。だから、あの側近達を倒すことも出来たんだろう』

ギルの言葉に対して、零夜は沈黙を保った。そして、少しずつ言葉を紡いでいく。

『さすが、正史の王ね』

『その言い方はやめてくれ』

『ふふ、冗談よ。そう、でも少し違うのは、この世界を作り上げたのは私の力だけではないの。私の中には、魂があるラピスの。いや、ラグナロクの魂が。それが私の眼と共鳴し、世界を作り上げる力を得た。だけど、それによって私はほぼすべての力を失った。10年の時を経てそれを取り戻し、今の私はやっと戦える状態になった』

『魔王と戦ったとき、"馴染んできた"と言ってたのはその訳か。どこまでもバケモノだな』

『安心なさい。あなたも十分その領域に足を踏み込んで居るわ』

『よしてくれ。力に振り回されるのはもうごめんだ』

ギルは最後の戦いの前に知るべきことがあった。

『教えてくれないか、あの話の続きを。この世界に至るまでの戦いを』

ギルは零夜の戦ってきた長い孤独と苦悩をすべて知りたかった。

『そうね、あなたには話しておいた方がいいわね』

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零夜は語り始める。遠く見えるラグナロクが飛び立った月の下にある台地は月下天台と呼ばれていた。月があるこの世界では。

“零夜の物語” 第9夜に続く

ギルの物語

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